【フィギュアスケート】国別対抗戦

フィギュアスケート国別対抗戦の2日目までを見て感じたのは、個人成績のプレッシャーが薄まってのびのびとした演技をする選手がいる一方、コンディションが不良であるにも関わらず期待を煽られたために無理をする選手がいたこと。特に宇野昌磨は、調子の上がらないジャンプに気を取られてスピンやステップがおろそかになっていたのが残念だった。そんな中で輝きを放っていたのはジェイソン・ブラウン。米国チームのキャプテンとして、Instagramでは「キャプテン・アメリカ」を自称してチームを盛り上げながら自身も楽しんでいる様子が感じられた。そして演技も、4回転を最小限にとどめて美しい振りを堪能させてくれるプログラム。この系譜はアダム・リッポンに通じるものがある。

ペアでは、木原龍一の成長が際立った。リフトでの安定感に加え、若い三浦をリードしようとする意識が随所に見られた。アイスダンスの小松原夫妻もリフトやツイズルでは大きな進歩があったが、美里のスケーティングが浅くてメリハリがないところに上位陣との差が浮き彫りになっていた。

初日のテレビ朝日のカメラワークは、とにかくひどかった。世界選手権のエキシビションストックホルムのテレビクルーが見せたリンク上を滑りながらの撮影も邪魔でしかなかったが、アングルやズームなどで「見たい部分を見せてくれない」映像はまたく楽しめなかったのだが、2日目には大きく改善していたので自浄作用はあるということなのだろう。もう国別順位をあおらなくてよいし、ペア解説の小山朋昭が演技の流れを遮ぎるコメントも聞きたくない。男子は終了したが、織田信成による日本選手の言い訳を代弁するようなコメントも必要ないのだが…