【ドラマ】トワイライトゾーン

トワイライトゾーン」シーズン1のエピソード5は、11歳の子供オリバーが米国大統領選に立候補して当選してしまうというストーリー。大統領に就任したオリバーは子供らしい駄々っ子ぶりを披露し、「公約だから」と自分の思うままに全国民にゲーム機を配ろうとしたり、それに異を唱える側近をクビにしようとしたり。まさにこれは、ドナルド・トランプを2016戦の選挙で当選させた支持者たちを戒めているのだろうと思わせる内容だ。

物語は、選挙参謀のラフ・ハンクスの視点で描かれる。彼が自分のキャリアのために、11歳のYouTuberの選挙戦を仕切り、結果的に当選させてしまう。自己の欲求のために大義を失う判断をした結果責任をどうとるのか、そこにこのエピソードに主題が置かれているのだろう。表面的な利害や耳障りのよい公約に左右されて、その裏付けとなる予算や効果のことなどほとんど考えずに投票する。その結果、わがままで制御不可能な大統領が誕生してしまうのだ。

今回の選挙で考えれば、バイデンが絶対的に正しいということでもないのだが、損得や敵味方という次元を越えて国家の未来のための選択ができたかどうか。それを問われているのだとすると、政治家というものはそもそも成り立つのだろうかという気もする。今のご時世で、政治家になりたいと思う人は多くないだろうし、その結果が人材不足につながっている。報酬や名誉など、もう一度政治家、あるいは議員というものの在り方を見直すことも必要なのではないかと、あらためて思った。