【清水―大分】空中分解寸前

前節指摘したことを繰り返す必要がありそうだ。連戦対策でターンオーバーを考えてもよいが、すべての試合でベストな選手が60~70%では全部落としてしかるべきだ。神戸のように、ある程度勝ち点が取れたら一気に若手を起用するといった戦術でなければリスクが高いし、選手層のレベルを過信してはいけない。そして、選手を変えてもよいが、連携が十分に取れることが大前提なのだ。

特に、悪天候が予想される試合でベテラン中心のメンバーを選択したことに、大いに疑問がある。確かにスリッピーになるグラウンドを考慮して戦えるという狙いはあるかもしれないが、その前にスタミナや足元の確かさを考慮したのだろうか。プロサッカーは部活動ではないのだから、「がんばって準備した選手を使ってあげよう」などということを、監督は1ミリも考えてはならない。

今日はセットプレーで失点を重ねたが、相手選手の動きを追わずにボールをクリアすることしか意識が向いていない。また、そもそもプレーエリアが低くプレスに行かないので、ボールを持ったときにもハイプレスに遭ってしまう。試合の途中では知念のいらだちが垣間見えた。トップで張っているべき選手が、守備に戻ってきていたからだ。ボールが来ないことで焦れているのは間違いなく、これはまさにチームとして機能していない証拠なのだ。悪い時の田坂監督を見ているようでもあり、自分の策におぼれたあげくに頑固に固執しているようにも思える。早く悪い連鎖を断ち切らないと、チームは分解してしまうだろう。