【NHKあの試合をもう一度】1998-99サッカー天皇杯決勝

この試合は、国立競技場で妻と観戦していた。Jリーグ初年度から横浜フリューゲルスを応援していて、シーズンチケットまで買って三ツ沢に通っていた僕たちにとっても、この試合は特別なもの。公式にはマリノスと合併ということになっているが、フリエサポーターは皆、チームの消滅だと思っていた。その後、そのサポーターが中心となって横浜FCを立ち上げるのだが、今となってはそれもまた別のチームなのだ。

今日5/2のNHKの放送を見てあらためて、覚えているようで結構忘れていることが多いことに気づいた。清水の先制点が右サイドから崩されたことは覚えていたが、ヘッドを決めたのが澤登だということは忘れていた。そして、山口素弘の仕掛けから久保山が同点ゴールを決める流れははっきり記憶にあったが、それが前半アディショナルタイムのラストプレーだという意識はなかったのだ。

決勝点ははっきり覚えていた。サンパイオのフィードを収めた永井秀樹がゴール前に吉田孝行にパスを送り、吉田は相手DFから逃げるように右サイドネットにシュートを突き刺す。そういえば、清水のGKは全日空時代の正GKだった真田雅則だ。フリューゲルスのスタメンはなんとなく覚えていて、薩川がサスペンションだったことも記憶になったが、遠藤保仁がなぜベンチに入っていなかったのかは今も思い出せない。

一番記憶と違っていたのは、後半のアディショナルタイム。もっと長いと感じていた記憶があるが、実際は2分。細かいことで笛を吹いてゲームを分断する「ジャスティス」こと岡田正義主審にしては、アディショナルタイムが短かったものだ。

山口が天皇杯を掲げ、隣に試合には出られなかった薩川が上がったことも覚えていた。川崎にレンタル移籍していた服部浩紀が、試合終了後に合流していた記憶もあった。久しぶりにこの試合の映像を見ることができて、あらためて僕のサッカー観戦の原点を思い出した。