【映画】アベンジャーズ/エンドゲーム

映画館で3時間はなかなか辛いので、WOWOWでの放送を待っていた。正直なところマーベルやアベンジャーズに思い入れがあるわけでもなく、過去の作品もちゃんと見たものはあまりない。序盤は誰が誰だかわからなかったし、コンテキストも何もない中でストーリーが進んでいった。

しかし、これが面白いし、飽きないのだ。展開にも大いに無理があるし、科学のエッセンスも胡散臭さが拭えない。それなのに、なぜか納得して引き込まれてしまう。それは、本作を含むこのシリーズが持つ世界観のがしっかり完結していることの証なのではないだろうか。男性ヒーローのにならずアライグマや女性、アフリカンアメリカンまで交えて戦うダイバーシティの要素はスターウォーズに通じるし、時間旅行はバック・トゥ・ザ・フューチャーだ。しかし、それらが圧倒的な映像の中で納得感を積み上げ、見る者に迫ってくる。

キャスティングも贅沢だ。グウィネス・パルトロウベネディクト・カンバーバッチですらチョイ役だし、真田広之はさらに出番が少ない。ブラッドリー・クーパーに至ってはアライグマのロケット・ラクーンだ。そんな使い方ができてしまうくらいの大作なのだから、このくらい興行収入がなければやっていられないだろう。

無駄な場面は随所にありながら、全体を通しては無駄に見せない。そんな完成度の高い作品だったように思う。