【全豪オープン】ナダル―キリオス

ハチャノフ相手に大接戦を演じ、どうにか勝ち切ったキリオス。昨日のバーティもそうだが、オーストラリアデーとその前夜に負けるわけにはいかなかったのだろう。その疲労をひきずってのナダル戦という印象に見えた。しかし、キリオスのパフォーマンスは素晴らしかった。ナダルがスーパーショットを見せても、何とか食らいつく。イライラする場面もあったが、序盤は落ち着いて余裕のある笑顔すら見せていた。

ただ、ナダルのエクセレントさは、こんな場面で一層際立つ。自分のスーパーショットをキリオスに返されても、2本3本とスーパーショットを続けることができるのだ。1セットオールで迎えたサードセットのタイブレークで、キリオスがダブルフォルトを犯していなければどうなったかわからなかったが、ここでナダルダブルフォルトを付き合いながらも振り切ってしまう。ネットにかけたりロングになったりのミスはところどころであったが、左右方向のミスはかなり少なかったのではないだろうか。

フォースセットもナダルのブレークアップで決まりかと思いきや、ここからキリオスがブレークバック。しかし、タイブレークをものにすることはまたしてもできなかった。勝負強さと乱れないプレーに、ナダルの真骨頂を感じさせられた試合だった。