【J1入替戦】システムの公平性

J1で16位に終わった湘南とJ2のプレーオフを勝ち抜いた徳島のゲームはドローに終わり、レギュレーションに従って湘南の残留が決まった。徳島の監督であるリカルド・ロドリゲスがシステムの不公平性を訴え、Twitterでも「延長PK」がホットワードに上がるなど、決定方式が物議を醸している。

僕の見解は「そういうもの」。そもそも3チーム目の入れ替えはオマケのような位置づけであり、J2で2位以上に入っていれば自動で昇格できるのだ。また、かつて大分トリニータのようにJ2の6位から昇格したものの、シーズン2勝しかできずに早々に降格が決まった例もある。今季もJ2で優勝して昇格した松本が1年で降格しているように、リーグのレベルを保つという視点からも、単純に入替戦の心情的な公平性だけに目を向けるのは危険なのだ。

プロ野球クライマックスシリーズNBAやNHLなどのプレーオフも同様だが、当初から決まっているレギュレーションで戦った後で不公平を訴えても負け惜しみに聞こえてしまう。それを許すのなら「勝利で勝ち点3はおかしい」とか「Jリーグ開設当初のように毎試合延長PKまでやれ」という暴論にもつながりかねない。J1は動員も好調だが、一義的にプロスポーツは興行でありビジネスなのだから、見た目の公平性よりも大切なことを見失って欲しくない。そうでないと、見たいものが見られなくなってしまう。