【グランプリファイナル】羽生結弦は2位

フィギュアスケートのグランプリファイナル、男子シングルは羽生結弦とネイサン・チェンの一騎打ちになった。ショートのコンビネーションでセカンドジャンプをミスして、得点が伸びなかったことが響いて10点以上の差がついてしまってのフリー。持てる4回転をすべてつぎ込んで、最後にはトリプルアクセル×2のコンボを予定する演技だったが、フリーでも最後のアクセルが抜けてしまい、完璧な演技をこなしたネイサンに追いつくことはできなかった。

羽生はすべてのコンポーネンツに全精力を注ぐ。構えて準備してのジャンプではなく、イーグルをつなげたりツイズルで挟んだり、流れの中にジャンプを織り込んで全体のプログラムを構成する。技術はもちろんだが、かなりの集中力が必要となるはずだ。かつて、若いころの羽生はプログラムの終盤になると、明らかにバテてしまっていたことがある。この日は単純にバテたわけではないだろうが、4回転の連続をやり切って迎えた得意のアクセルで集中が保てなかった可能性はあるように思う。

ただ、よくわからなかったのが羽生のショートでのミスの場面。技術点の速報画面では「0点」、つまりコンビネーションにできなかったということだったのだが、解説の織田信成は「大きく減点される」という趣旨のコメント。ジャッジシートを見ると、「4T+COMBO」で基礎点×1.1の10.45に対してGOEが-4.75となった結果、5.70がカウントされている。テレビ朝日の中継では織田のコメント以上には突っ込んだ説明がなかったが、こういう点こそしっかりと解説して欲しい。テレビなのだから、「着氷しました」などという見ればわかるコメントは不要だ。