【ラグビーワールドカップ】イングランド―ニュージーランド

日本とフランスが準々決勝で姿を消して、僕のモチベーションは著しく減退してしまったのだが、この準決勝のイングランドは想像以上だった。さすがエディー・ジョーンズというべきか、ニュージーランド対策を入念に練り上げて実践した。序盤はFWで押して先制トライにつなげると、ニュージーランドのディフェンスがFW警戒で中に寄ってしまい、タッチライン際でイングランドの選手が余る構造を作り出していた。これが、前半にニュージーランドが得点を奪えなかった原因だ。

終わってみればトライはそれぞれ1つずつで、PGの差が勝負を分けた。しかし、全体の流れを見ればイングランドが掌握していたことがわかる。TMOの結果オブストラクションでトライが取り消されたシーンでも、ニュージーランドの守備は完全に崩されていた。モールでも思うようにボールを出すことができず、SHアーロン・スミスは戸惑いを隠せていなかった。

南アフリカウェールズの勝者とファイナルを戦うイングランドだが、この試合同様に相手をスカウティングしてストロングポイントを消せるかどうかがカギになるだろう。事実上の決勝に勝って油断しているなら、足元をすくわれる可能性は十分にある。