【アジア2次予選】タジキスタン―日本

ボールポゼッションからの攻撃で、SAMURAI BLUEは味方同士が必要以上に寄ることなく、長めのパスをつないでタジキスタンの守備を崩していた。これは大分トリニータが圧倒的なポゼッションから無難なショートパスをつなぐことと対局で、自らスペースを消さないアプローチだ。重要なのは「決める人」だが、今の日本代表には南野拓実がいる。これだけ結果を残しているのは、自信に裏付けられたスキルによるものだろう。鎌田大地は、どうしてもまだ鋭さに欠けるというか、ゴール前での怖さが発揮できていないように思う。

GK権田修一は安定していた。DFがやや不安定だったために、かえってそれが目立ったのではないだろうか。権田と両サイドバックが、この試合での攻守を作り上げていたように見えた。そんな中で、モンゴル戦から中島翔哉が活かされていないことが気になる。思い切りの良さが翳ってしまっているように見えるのだ。

年内のワールドカップ予選は11月のキルギス戦があるが、森保監督にはまだまだ時間をかけて選手を選考しつつ、スタイルを確立させてもらいたい。大迫が戻ってくれば違うチームになるだろうが、一人に依存するようではリスクも大きい。U-23との使い分けも考えながらにはなると思うが、今はまだメンバーを固定させる時期ではない。