【バスケワールドカップ】決勝ARG-ESP

バスケットボールのワールドカップ決勝は、アメリカを破ったフランスを積極的な守備とアウトサイドからの確実な得点で圧倒したアルゼンチンがスペインと対戦した。2006年に日本開催された世界バスケで活躍したコービー・ブライアントトニー・パーカー、マニュ・ジノビリがコートサイドで見守る中、序盤からフィジカル勝負の熱い場面が展開された。

 

 アルゼンチンは、地元上海のチームに所属するスコラがフランス戦では大活躍していたが、今日のファイナルでは鳴りを潜めた。スペインはルビオが安定したプレーで攻撃を作り、美しいレイアップまで見せてくれた。がら空きのローポストに侵入したエルナンゴメスに通したパスがダンクにつながったプレーも見応え十分だった。2006年当時は「パウ・ガソルの弟の若手」だったマルク・ガソルは終盤に確実にFTを決め続け、アルゼンチンにとって嫌な選手だったことだろう。優雅さには欠けたファイナルだったが、バスケらしさは堪能できた。

 

フィジカル勝負とは言いながら、両チームとも戦術もスキルもしっかりしており、フェイクを入れたり体を当ててから反転したりと個の力が存分に発揮されていた。このあたりが日本との違いだろう。日本の選手は渡邊雄太や八村ですら、シンプルにゴールを狙うことしかできていなかったように思う。いわゆる「駆け引き」とか、サッカーでよく言われる「マリーシア(ずる賢さ)」という観点は、このレベルであれば避けては通れない。